朝、目を覚ました私は、ぼんやりした頭で隣に視線を送った。次の瞬間、ギンッと目が冴える。
うわっ、寝顔だ。何度か朝を迎えたが、いつも私より先に目を覚ましているので寝顔を見たことがなかった。
ヘッドボードへ手を伸ばし、スマホを探る。
うはっ、ウサギさんのドアップ、頂きます。
カシャッ、静かな部屋でのシャッター音はちょっとヒヤリとしたが、大丈夫、目は固く閉じられたままだ。
いけない誘惑に駆られ、ペロンと上掛けを捲って見応えのある裸体を直視。
本人が起きている時は、恥ずかしくってまともに見ることが出来なかったけど。
ひゃーっ、ひゃっー、これがあんなことになっちゃうなんて、きゃーっ、思わず嬉しい悲鳴を上げたくなるのをぐっと我慢した。
上掛けを下腹辺りまでずらし、ウサギさんのヌード撮影会開始。
カシャッ、カシャッ、カシャッ。
よだれが出そうなくらい、色っぽい。いやん、もう興奮してきた。
「うーん、もう少し際どいところが欲しいな」
腹筋の下を隠す上掛けに手を伸ばそうとした途端、ガシッ、手首を掴まれ。
「ギャッー」
悲鳴と共に、スマホが飛んだ。