ウサギとヒナ 第五話 邪魔者

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 寝室の奥の扉の向こうは、三畳ほどのウォークインクローゼットだった。
 ウサギさんが私のスーツケースをクローゼットの中へ入れる。

「持ってきた服、シワにならないうちに掛けた方がいいよ。そっちのチェストも空だから、好きに使って」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ、俺は昼飯の用意するから、ヒナは自分の荷物、片づけといて」

 スーツ、コート、ジャケット、随分たくさん持っているんだな。
 チェストの引き出しを開けてみれば、綺麗にたたまれた服が立てた状態で収納されている。
 帽子やマフラー、サングラス、時計、鞄の置き方も、まるで小さなショップだ。「はぁ」感嘆の吐息が零れる。

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