ウサギとヒナ 第二話 繋がる糸

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二軒目はショットバーだった。狭い店内に、背の高い丸いテーブルと椅子が、細い通路を作るように、並べられている。私たちは窓際の席を選んだ。
 ウサギさんはジントニックにすると言い、私にドリンクメニューを差し出す。何を頼んでいいか分からず、私も同じものをお願いした。

「そういや学生の頃、SNSで知り合った子もヒナって名前だったな。まぁ本名かどうか分からないけど」

 ゴクリ、ジントニックを飲み込んだ。

「どんなサイトですか」
「まぁ……所謂出会い系? 偶然見つけて、なんていうかちょっとした好奇心ってやつ」

 言うなら、今しかない。決心した私は唇を噛みしめ、小さく頷く。

「私もやったことあります。運命の糸ってサイトなんですけど」
「俺もそれだ。すごい偶然だな」
「宇佐見さんが知り合ったヒナって、私のことかも」
「それはないよ。俺の相手は高校生だったからね」

 ウサギさんは軽く笑って否定する。

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