「十年前、待ち合わせ場所に行かなかったのは、私です」
「何言ってんの、ヒナちゃん、二十三になったばかりだろ」
「高校生なんて嘘ついて、ごめんなさい。ずっと謝りたかったんです」
突然の告白にウサギさんは渋い顔をして見せる。
「じゃあ、俺、中学生を相手にしてたってこと?」
「ほんと、ごめんなさい」
ウサギさんは頭を抱え込み。
「マジかよ……。俺、子供相手に浮かれていたのか。なんかショック」
「落ち込んでいます?」
「落ち込むわっ」
ウサギさんは窓の外に視線を向け、ため息をついた。それから視線を戻し、私を見据え。
「二時間も待たされて、おまけにサイトからも消えて。まさかごめんなさいで許されるとでも?」
「どうしたら許してくれるんですか」
「そうだな……」
ウサギさんは立ち上がり、私の手に自分の手を重ね、意味深に笑った。
「もう未成年じゃないんだし、大人の償い方って言ったら分かるよね」
ドキン、それって。
「許してほしいなら、一緒に来て。嫌なら帰っていいよ。無理強いはしない」
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