恋の時間ですよ 第15章 はじまり

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丸椅子に腰かけると緊張感が倍増。落ち着け、落ち着け、胸に手を置いて、深呼吸。
昨晩悩んで考えたセリフを頭の中で復唱。
『ユキ君と一緒に暮らすことにしたの。もう決めたから』
やっぱりここはズバッとハッキリ言わなくちゃ。ヨシッ、心を決め、口を開きかけた時。

「お母さん、お兄さん」

突然、ユキ君が立ち上がった。
そしてズバッとハッキリ。

「俺に舞さんをくださいっ」

あのー、ユキ君。
それは、結婚する時のセリフですよ?

「あんたたち、結婚決めたの?」

ほら勘違いされちゃったじゃない。
ユキ君ってば、私以上に緊張してるのかも。

「違うの、お母ちゃん。そうじゃなくて」

「俺、最初から決めてました。結婚するなら舞しかいないって」

えっ、えっ、えええええーっ。

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