恋の時間ですよ 第13章 約束 

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「どうした、まだ酔ってんのか」

「あ、いえ、急に力が……」

立ち上がろうとした時、目の前のお父さんを見て、その理由が分ってしまった。
庭にいた時、お父さんはシャカシャカジャージを着ていた。
今は、ジャージを脱いで、長袖のシャツ一枚と薄着。
たがら胸板の厚さが分る。捲り上げた袖口から見える腕もガッシリして。

逞しい体、超好み。

おまけに厳つい人の笑顔。
ユキ君や真理さんにはない中年の魅力、半端ないほどカッコイイ。
す、素敵過ぎます、お父さん。

頭の上から痛い視線を感じ、見上げるとユキ君がジロッと睨んでいた。
マズイ……。

彼は私の手を取り、耳元で注意する。

「こんな中年のおっさんにまで、トキメクな」

どうやら彼には、バレバレ……。

「ごめんなさい」

ユキ君は、ブスッとした顔でお父さんを睨みつけ。

「親父、袖捲りはやめろよな」

「は? なに言ってんだ、お前」

「由紀、どうしたの?」

その後、テーブルの下で不機嫌な彼にキュッと抓られた。

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