「だから店で高橋さんの腹筋触って、うっとりしてたのか」
とうとう、彼にバレてしまった。変態だと思われないかな。
「どうりで一緒に風呂入るって言う訳だ。おかしいと思ったんだよ」
ユキ君は、笑って。
「いいよ、いいよ。何ぼでも触らしたる。なんなら、ちょっと全部見る?結構自信あんだ」
飛びつきたくなるような発言。
「見たいんだろう?」
ニヤリと笑う彼にチュッとキスされて、はうっ、もうだめ、自分を抑えられない。ゴクリ、唾を飲む。
「み、見たいかも。違う、全部じゃなくて、後ろ姿。そう後ろ姿が見たい」
「前は、いいの」
ブンブン顔を横に振って、お断り。見たいけど、それを口にするのはまだ恥ずかしい。
「つまんねーな」
それでもユキ君は、私を下ろすと背を向けて立ち上がった。ザバーッ、水音と共に一糸まとわぬ後ろ姿が目の前に現れる。
お湯に浸かっていたせいで、鍛えた体が濡れてキラキラ。予想を裏切らず、引き締まったお尻。太腿もしっかり筋肉ついている。背筋もすごく綺麗だ。変な意味じゃなく、まるで芸術作品を眺めているみたい。
「綺麗」
腰に手を置いて、顔だけをこちらに向け。
「触っていいよ」
おおっ、神のお許しが出た。
近寄り、盛り上がった背中に指を滑らせた。
「すごい」
着やせするタイプなんだ。ウエストとかは、ちゃんと締まって意外と細い。
「見惚れちゃう」
「そう?」