恋の時間ですよ 第4章 最低!

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食堂でチクチク背中に突き刺さる視線が痛い。それもこれもユキ君のせいだ。

「公園のベンチでモーニング、仲良く一緒に出勤か」

「本当にただの同僚なんです」

林さんと三島さんはしらけた顔でそっぽを向き「はいはい」と流して私の話を聞こうともしない。

「信じてください」

「別にいいじゃない。相手はユキ君だよ、何の不服があるのよ。ほら、周りを見て。嫉妬の炎で焼き殺そうとしてる目がいっぱい」

「一人で歩く夜道は危険かも」

「脅かさないでください。ほんっとに違うんですから」

箸を伸ばした先にあったはずのとんかつが、忽然と消えた。

「あれ?」

「うちの食堂のとんかつも悪くないよな」

なんで、また現れるのよ。うちの会社の食堂って確か11時半から2時までだよね。このタイミングの良さ、食堂で働いているとか?

ユキ君は私の隣に座って、もう一切れちょうだいと手を伸ばす。

「だめっ」

さっとお皿を持ち上げ、威嚇。ユキ君は残念そうな顔をして。

「しょうがねぇな。俺も何かとってこよう」

席を立ち、トレーにカレーを乗せて戻ってきた。

「ここのカレー食ったことある?」

「ないよ」

「結構美味いんだ。とんかつ乗せてカツカレーにするともっと美味い」

私のカツをスプーンでさらっていき。

「ちょっと、私の・・・ああっ」

食べちゃった。くそう、どうせならキャベツの千切り食べてほしかった。

 

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