恋の時間ですよ 第1章 就職しました

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個室に案内され、部長と向き合うように座り、履歴書を差し出す。

「今日は、貴重なお時間を頂いてしまって」

「堅苦しい挨拶は、いい。見せてもらうよ」

部長は履歴書を広げながら、チラッと私を見て。

「緊張してる?」

「そらもうっ」

スカートこんな状態だもん。冷や汗タラタラ。

給料のことや福利厚生の説明を一通り説明受けた後。

「何か、質問ある?」

「いえ、特には」

「じゃあ週明けから出勤出来る?聞いていると思うけど出納に二人も欠員が出て困っているんだ」

「はい、大丈夫です」

「月曜9時までに11階の経理課へ来て。服装は自由だけど、お客さんも来るから草履とスウエットと短パンは、禁止」

「あの、私、雇ってもらえるんでしょうか?」

「猫の手も借りたい状態なんだ。それに」

「それに?」

「紹介者が真理さんだからね、よほどのことがない限り断れないだろ」

噓、こんな簡単に決まっていいの?真理さんて一体、何者なんだ。

うひゃーっ、どうしよう。私、私、就職しちゃったよーっ。

 

第2章へ続く

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