ウサギとヒナ 第二話 繋がる糸

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「あの、ところで。今日はいったい何の用でしょうか」
「ヒナに会いたくて誘ったんだけど?」

 私は目を丸くさせた。

「どうして私に?」
「理由、必要?」
「だって、私のこと恨んでいるんでしょう。もしかして、体だけじゃ許せなかったとか?」
「してないから」
「えっ」

 耳を疑った。してない?

「いくらなんでも、酔って爆睡している子に手を出すなんて無理でしょ」

 つまり、償いは終わってないと言いたいわけ? だから呼びだしたってこと? ゴクリ、唾を飲む。

「まさかこれからホテルに行くとか言うんじゃ」
「あのなぁ、純粋にヒナとデートしたくて誘ったの」

 ニッコリ微笑んで「分かった?」なんて言われても。

「……でもぉ」

 いまいち信じられないんですけど。

 

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