恋の時間ですよ 第13章 約束 

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「さっさと降りて来いよ。腹減ったぞ」

「ああ、今、顔洗うから、待ってて」

「なんだ、顔もまだかよ」

「ああ」

「しょうがねぇな」

何故か、ニヤリと笑うユキ君のお父さん。そしてホースの先をこっちへ向けた途端、ユキ君がハッとして、出窓を閉めようとする。
が、間に合わず。
バシャバシャバシャーッ。

「ぎゃぁっ」

「うおっ」

信じられないことに、部屋に向かって水をぶっかけてきた。

「クソ親父ーっ」

濡れた顔を掌で拭ってユキ君が叫ぶと。

「あははははは」

庭から笑い声が。
見るとお父さん、お腹抱えて爆笑。悪戯好き? いやいや、ちょっと度が過ぎているのでは。

「舞、大丈夫か?」

「顔も髪もワンピースも濡れちゃったよ」

噂とかなり違うんだけど、あの人、本当にうちの会社の社長と同一人物なの?

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