恋の時間ですよ 第11章 嫉妬

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白いコートの女性が鷹羽さんとユキ君の間にスッと入って来て、ユキ君の顔を見つめる。

「旦那はいいのか?」

ご主人?この人、結婚してるの?

「今日は、夜遅くまで帰らないから」

私はユキ君の腕を引っ張り。

「知り合い?」

訊ねると、ユキ君はにっこり笑って。

「北工場の事務員で川本さん。彼女、昔、バスケやっていて、練習見学させてくれって言うから」

会社の人だったのか。

「そうなんです。私も仲間とバスケのサークル作ろうかって思っていて。体育館の設備を見たくて、それにユキさんのファンだったから、お願いして見学させてもらったんです」

ユキ君のバスケファン。それで二階席から。
なーんだ、そっか。心配して損した。

「あの、ご一緒させてもらっても」

「お客さんは、多い方がいいもん。勿論、大歓迎だよ」

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