頬に、おでこに、肩に、指先にキスが落ちる。そして唇にも。
生まれたままの姿で抱き合って、何度もキスを繰り返しながら、私はユキ君に溶かされていった。
誰も触れたことのない場所にユキ君がキスをした。そして指を滑らせる。まるで壊れモノを扱うかのように優しく、本当に優しくしてくれた。
「痛くしたらごめんな」
ユキ君を受け入れるだけで精いっぱい、全然余裕のない私は知らず知らず、ユキ君の腕や背中に爪痕を残していて。みみず腫れや引っかき傷が痛々しい。
「ごめんね。痛いよね」
彼の腕を撫で撫で。
「舞は、もっと痛い思いしたんだから、気にすんなって。それより、舞」
「何?」
「一緒に朝風呂入ろう。水着なしで」
「えーっ、やだよ」
「ふーん、嫌なのか。これでも?」
ニヤリと笑って、クルッと背を向ける。バサッと足元に落ちた浴衣。
「は、背筋、あひゃっ」
肉体美を見せつけられ、ふにゃっとなった体、力が入らない。
「ほら、おいで。たっぷり俺の体触らせてやるから、な」
「は・・・はひ」
ずるいよ、人の弱みに付け込んで。私を軽々抱き上げて、チュッとキス。
「ホント、いいこと知ったわ」
もう抵抗出来ない。朝から彼氏と嬉恥ずかし、裸のお付き合い。
それからは、事あるごとにシャツのボタンを外して胸板チラつかせたり、バスケの練習の後、わざと私の前で着替えて上半身を見せる彼に、翻弄されております。