「ウサギさんは完璧で欠点もないし、部屋を見ても分かるけど、すごくちゃんとしていて。私は適当でいい加減な所もいっぱいあって、ウサギさんの気に入らないこともあるかもしれないけど、掃除も洗濯も料理も頑張るので、ストレス溜まっても、いきなり追い出すことだけはしないでください。お願いします」
カタンと椅子の動く音がして、見るとウサギさんが立ち上がっていた。そして私の横に立ち、肩にそっと手を置いて顔をのぞき込む。
「……ウサギさん?」
ウサギさんの片腕が私の膝裏に回り、抱き上げられた。
「えっ、えっ」
もしかして、このまま玄関の外へポイっなんてことにならないよね?