ここに愛がある 第一章 チャンスの神様

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ママが、百円ライターでタバコに火を点ける。ふーっと吐いた白い煙がゆらゆらしながら消えていく。

「今度、会ったら絶対教えてもらうんだ」

ママがケタケタと笑う。

「今度って、どこで会うのよ」

私は棚からフライパンを取り出し、ママに向きなおる。

「会うよ、絶対」

ママは、タバコを口にくわえたままテーブルの椅子に腰かけ、灰皿を引き寄せた。

「そんなにイケメンなら会ってみたいわね」

だって、確かに排気ブレーキの音が聞こえたの。
一目惚れしたの。
もし彼が運命の人なら、きっとまたどこかで会えるはず。
きっと、また。

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