恋の時間ですよ 第11章 嫉妬

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「やっと順番が来たな」

「えっ、あ、ホントだ」

お賽銭、お賽銭。ポケットに入れていたお賽銭を握りしめる。
私のお願い事は・・・。
ユキ君の任された仕事が成功しますように。それからユキ君の側にずっといられますように。それから、それから。

「願い事をする前に、名前と住所と年齢は言った方が良いって知ってた?」

「そうなの?」

「そうじゃないと、神様もどこの誰に何をお願いされたか分からないだろ」

「そ、そうか。分かった」

神様、私は尾上舞です。環状線の駅の側にある商店街の・・・。
うわっ、時間が足りないよ。願い事、全部言えるかな。
ふと、手を合わせるユキ君の横顔を見たら、ぼーっと見惚れてしまい、何故かさっきまで考えていた願い事は全部消え。
神様へお願いしたのは。

『神様、お隣にいる結城由紀君の願い事を叶えてください』

そして。
引いたおみくじには、神様からのメッセージが。

『願い事 叶う』

『恋愛 嫉妬すべからず』

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