お風呂の後は、部屋で夕食。運ばれてきた蟹料理に大興奮。
ぷりぷり蟹刺しは甘く、熱々の天ぷらはジューシーで、ふっくらホクホクの焼きガニを堪能。茹でガニ、甲羅焼き、蟹味噌、まさに蟹尽くし。デザートまで、たどり着けるだろうか?
「美味しいーっ」
贅沢この上ない料理を堪能した、その後は。
「お腹痛い」
食べ過ぎに苦しんだ。
「動けない」
パンパンのお腹。はちきれそう。針を刺したらパーンッて。
「無理して食うから」
「だって、どれも美味しいから。うーん、苦しい」
「ちょっと、ベッドで休憩するか?」
「うん」
ホント、苦しい。よろよろしている私をユキ君が抱き上げる。
「連れてってやるよ」
「ありがとう」
ダブルベッドに寝かされ、隣にユキ君も寝転んだ。
「大丈夫か?」
布団まで掛けてくれて、優しい。
「うん、ちょっとしたら、消化すると思う」
さらにお腹に手を当てて撫でてくれるとか、優し過ぎでしょう。
「ちょっと、帯ゆるめた方が良くね?」
そう言って、腰脇でリボン結びしていた帯をほどく。浴衣の中に手が入ってきて思わず。
「あひゃっ」
変な声が出た。超恥ずかしい。
「ぷっ、なんつー声出してんだよ」
「だって、手、入れるから」
「こんな苦しがってんのに、襲ったりしねぇよ。直接摩ってる方が、いいだろ?」
「・・・世話ばっかり掛ける女で、ごめんね」
「もう慣れた」
「いつも、いつも、すみません」
「いいから、寝ろ」
ユキ君の手、心地良い。うつらうつら、いつの間にか本当に寝てしまっていた。