「参ったな……。一緒に住めば、心配することもないと思っていたのに」
「ラーメン冷めますよ。食べないんですか」
私はレンゲでラーメンスープを口にする。
「なにその態度。俺がこんなに心配しているのに」
「だって熱いうちに食べたいもん。ウサギさん心配し過ぎると、はげますよ」
「可愛い顔して、にくそいこと言うね」
ウサギさんが俯き、しばらく考え込んでいる。
ふいに顔を上げ。
「ロープと手錠、どっちが好き?」
「は?」
突然、意味不明なことを言われ、目が点になった。
ウサギさんはニコニコしている。
「ちょっと試させて?」
「試すって、何を?」
「拘束ごっこ。ヒナを家から一歩も出さないようにする方法を考えてたら、浮かんだんだ」
「ラーメン屋でにこにこしながら変なこと言わないでください」
「分かった、この話の続きは家で」
「しませんっ」
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