恋の時間ですよ 第12章 不安な気持ち

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腹が立つのと同時に泣きたくなってきた。

「酔っぱらって、家に上がり込むなんて、どんな女かと思われるじゃない」

「うちの親はそんなこと、思わねぇよ」

なにを根拠に呑気なことを?

「口に出さないだけで思うよ、普通」

どう考えてもだらしない女だと思うはず。

「別れろって言われるかも……」

呟きと一緒に零れた滴。ぽろぽろ、ぽろぽろ止まらなくて、さっきまで着ていたTシャツを掴んで、顔に押しつけた。さすがにユキ君も私が泣くとは思っていなかったらしい。慌てた様子で側へ寄って来て。

「な、泣くなよ」

困った顔して、おろおろ。

「本当は、もう終わりにしたかったの?」

それならこんな真似しなくても、言ってくれたら、私だって。
言ってくれたら……。

「うわーん」

しゃがみ込んで子供みたいに大泣き。

「別れたくないよーっ」

「は? なに言ってんの」

「だって終わりにしたいんでしょう」

「終わりたいなんて思ってねぇよ」

「嘘だ、絶対信じない」

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