恋の時間ですよ 第11章 嫉妬

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好きなだけ触っていい。ユキ君のお許しが出た私は、思う存分、筋肉で張り詰めた体を堪能。

「これでしばらく、また会えなくても我慢できるかも」

満足気に言ったら、ユキ君は気に入らなかったらしい。ベッドで横たわる私の体に両手両足を絡めて、ギューッと抱きしめてきた。

「ぎゃっ」

「あーくそっ、やっぱ触らせるんじゃなかった」

なんて不満まで口にして。

「どうして」

「物足りないくらいにしておいた方が、すぐに俺と会いたくなるだろ」

「いつだって会いたいよ。毎日会っても足りないくらいなのに」

「だったら、一緒に暮らそう」

「うっ」

この話題になると私は尻込みしてしまう。そりゃあね、私だって一緒に住みたい。ずっと側にいたい。
でもね、店のこととか、お母ちゃんのこととか考えると……。

「今、返事しないとダメ? 引っ越すのは春なんだよね。もう少し、考えさせて」

ユキ君が諦めたような笑みを見せる。

「そんで、待たせておいて、断るんだろ」

「えっ」

「顔に書いてある。無理って、な。まぁ、分るけど。舞が家を出たら、おばさん一人になるもんな。俺も舞を悩ませたくないし、もういいよ。この話はなかったことにしよう」

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