「おーい、ユキ。腹減った。早く三好に行こう」
鷹羽さんに声をかけられ、思わずユキ君から体を離した。すると彼は私の手を握って。
「鷹羽さん。俺パスします。これからデートなんで」
ユキ君が行かないと言うと、鷹羽さんはつまんなさそうな顔をして見せる。
「舞ちゃんも客として連れて行けばいいだろ」
「鷹羽さん、勘弁してよ。店行ったら、舞、結局働くことになるし」
鷹羽さんは隣にいる他のメンバーの顔を見て。
「じゃあ、俺らも三好行くのやめる?」
えっ、それは困る。彼らは、すごく食べる、すごく飲む、三好の大事なお得意様。来ないとなると三好の売り上げに大きく響く。
「分かりました。一緒に行きますから。お店に来て下さい」
「私も行っていですか?」