「あー、腹減った。飯にしよう、飯」
えっ、もう、お昼? 時計を見ると十二時を過ぎていた。
やばっ。
「ヒナちゃん、私たちと一緒に行く?」
「あ、今日は遠慮しておきます。約束があるので、外で食べてきます」
ウサギさんと十二時に約束してたのに。コートとスマホを掴み、大慌てでビルの外へ出た。
待ち合わせは隣のコンビニ。駆けつけると、黒のピーコートを着たウサギさんが立っている。
なんか雑誌から抜け出してきたみたい。立っているだけでカッコいい。
「ん?」
あのお姉さま方は何者?
ウサギさんを囲んじゃって、しかも三人もいる。