ウサギとヒナ 第六話 狙われた恋人

小説
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 歳が明け、私はウサギさんのマンションに引っ越した。
 そして今日から東京店でお仕事です。

「よろしくお願いします」
「ヒナちゃん、よろしくね」

 うわっ、テレビ会議で見た顔ばかりだ。当たり前なんだけど。

「分からないことはなんでも聞いて」
「大変だけど、頑張ってね」
「ありがとうございます」

 良かった。みんな親切だし、良い人たちばかり。

「HDS使ってくれって、今からですか」
「FOB単価変わったんなら、ちゃんと報告してください。そのまま通関したら過少申告になるんですよ。分かってます?」
「急に言われても難しいですよ。ええ、もちろん交渉はします。けど、期待しないでください」
「ああーっ、品番間違ってる。ヒナちゃん、生産の岡村君にインボイス差し替え入手するようメールしといて」
「は、はいっ」
「ヒナちゃん、日光運輸に変更出来るか問い合わせて」
「はい」
「ヒナちゃん、これ入力よろしく」
「はい」

 なんか、初日からバタバタして、大阪にいる時より忙しい気がする。

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