恋の時間ですよ 第13章 約束 

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その後は、カフェでランチ。同じものを身につけていると思うだけで、嬉しいような恥ずかしいような気持ちになる。それは、ユキ君も同じだったらしく。

「やっぱ、照れるな」

「じゃあ、外してもいいよ」

と言うと、クイッと軽くおでこを指で押された。

「ホントむかつくよな」

「そう?」

むかつくって言いながらも顔は、笑っている。

「今の内に、にくそい口きいてろ。どうせすぐ、ごめんなさいって泣き入れんだからな」

「すぐって?」

「ずっとお預け食らってんだよ。昨夜なんて、ミニブタが無防備に隣で寝てんのに食えないし、我慢も限界」

それは、私のせいじゃないもん。ユキ君が、勝手に家に連れて行くから。と思ったけど、うっかり口にしたら、後が怖い。機嫌損ねてお仕置きなんてされたら、大好きなユキ君の体に触らせてもらえなくなる。

「ミニブタって私? なんで、ミニブタ」

「イビキが煩かったから」

イ、イビキ。本当に?

「ちっこい体してんのに、イビキは親父並」

「うっ、お酒飲んだからかな」

「冗談だって。可愛い寝息は、聞こえてたけどな。でも我慢の限界は本当。早く食いたくて仕方ねぇ」

「もうっ」

ガタンと椅子を下げる音と共に、ユキ君が伝票を手に立ち上がる。

「出よう」

空いた方の手が差し出され、自分の手を重ねた。
この時、不思議な感覚が湧きあがった。
なんだろう、この感じ。

「舞?」

「ううん、なんでもない。行こう」

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