恋の時間ですよ 第9章 君の体にメロメロ

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さて夕飯まで、どうやって過ごそうか。テレビをつけても面白そうな番組も見つからず。旅館の周りは散策するような店もない。

「やっぱ、温泉だろ」

そうだった、部屋の露天風呂、温泉だって言ってたな。

「先、入ってこいよ」

ユキ君の怪しい笑みが気になった。ひょっとして、私が入っている時に押し入ろうなんて考えてないよね?いやいや、いくらなんでもそれは流石にないか。いきなり裸の付き合いを迫るとは思えないし。

でも・・・。

「ユキ君からどうぞ」

ここは彼に一番風呂を譲った方が賢明だな。

「一緒に行く?」

「えーっ」

「恥ずかしがるなって。どうせ全部見せあうんだぞ」

そりゃ、そうだけど。まだ私は乙女だよ。一応、恥じらいってものが。
でもユキ君の裸を見ないってのは惜しい。いや、変な意味じゃなく、背筋とかお尻とか、太腿とか、キュッと引き締まった肉体をじっくり眺めたい。ついでに、ちょっと触ってみたい。

「うーん」

「えっ、悩んでんの?」

「ちょっとだけ」

私の返答にユキ君の方が、ビックリしていた。

「やっぱり、一緒に入る」

「ええっ、本気?」

怯むユキ君。私はニッコリ笑って見せる。

「うん。水着持ってきたから」

「この卑怯者っ!」

「だって、どこ泊るか聞いてなかったし、ひょっとしたら、プールつきのホテルかもしれないって思って用意してたの」

じゃーん、と水着を見せる。ユキ君はムッとした顔で、タオルを掴んで脱衣所へ向かった。水着を手にうきうき、頭の中は変態モードまっしぐら。うぷぷぷっ、ついにこの日が来たのね。あの逞しい体を全部見る日が。きゃーっ、どうしよう。もう興奮するーっ。

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