恋の時間ですよ 第4章 最低!

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昼休みが終わり、フロアーに戻るためエレベーターを呼ぶと、開いた扉の向こうに土方部長がいるではないか。嬉しい偶然に、思わずにやついてしまった。

「お前も参加するらしいな」

ん?誰に話しかけたのかな?振り返ると、林さんがふてくされた顔で。

「いけませんか」

返事をした。

「そんなこと言ってないだろ。ただ部が違うから」

目を合わせないどころか、二人ともエレベーターの扉に向かって話をしている。

「元、経理だし。尾上さんとは一緒に食事している仲だから、三島さんが誘ってくれたんです。私が行くと都合の悪いことでも?」

「そんなもん、あるかっ」

部長はむすっとした顔でエレベーターを降りて行った。ほっとしたような表情でふっと息を吐く林さんを見て、私はエレベーターを降りながら小首を傾げた。

うーん・・・・。気になってしかたない。

「部長と林さんって、ケンカでもしているんですか」

こっそり尋ねると、三島さんは部長席をチラ見、部長がいないのを確認してからヒソヒソ声で教えてくれた。

「犬猿の仲。というか、林さんが一方的に嫌っている感じかな。彼女が言うには、気が合わないんだって」

気が合わない?本当に?
痴話げんかっぽく見えたけど・・・・。

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